天嶺堂

同人小説サークル「天嶺堂」のブログです。

アマドリ新刊告知

 

ツイッターで告知してすっかりやりきった気がしてましたが、こっちでなんも言ってませんでした。

 

明日開催のアクアマリンドリーム4thにサークル参加します!

新刊もきちんとご用意してございます。

f:id:amanedou:20181006220056j:plain


ようよし中心日常ミステリ短編集「大瀬崎は遠すぎる」

収録作品:堕天使の祝福/大瀬崎は遠すぎる

文庫版/78P/800円

 

「堕天使の祝福」あらすじ

 

自宅から曜の家まで瞬間移動をしてみせた善子。

その移動距離700m、所要時間僅か一分。

はたして魔術かトリックか?

堕天使瞬間移動の謎を桜内梨子が暴く!

 

pixiv掲載版はこちら

 

「大瀬崎は遠すぎる」あらすじ

『大瀬崎は遠すぎます……分かりましたよ、じゃあ鞠莉たちにも声を掛けますから』
バスに乗る直前に聞いた果南と誰かの電話でのやりとり、それが曜には引っかかった。
状況的に果南が鞠莉を誘って大瀬崎に行くとしたら、それは明日の可能性が高い。
だが、明日は以前から曜との約束がある。
はたして、果南は曜との約束を忘れているのか?
そう悩む曜に、善子は先のやりとりから推測してみようと提案する。

ヒントは僅かな電話のやり取りとスマホで調べられるいくつかの情報のみ。
果南が電話をしている相手は誰なのか?そして、何をしにいつ大瀬崎に行くのか?
制限時間はバスに乗っている間の三十分と少し。
二人は真相にたどり着けるのか?

 

サンプルはこちら

 

この他、一月に出しました大正果南探偵小説合同も持っていきます。

それにしても、個人誌は去年の沼ラブ以来なので約一年ぶりになりますね。

そして、今回は前サークル時代を含めてもコピー本を除けば初めてイラストがない表紙です。

元ネタの雰囲気再現したくて、編集お願いしたハッシー氏には面倒を掛けました。

いや、本当にいつもありがとう!

 

ハッシー氏といえば、コミティアの方に申し込んでまして彼と一緒にオリジナル本を出す予定です。

今回は抽選があるようなので、無事通っていたらまたお知らせいたします。

落ちない、よね……?

合同を終えて

先日の僕ラブ新年会に来てくださった皆様、本当にありがとうございました。

単キャラジャンル縛りの分厚い小説合同が果たして見てもらえるのかと怯えていましたが、お陰様で多くの人に手を取って頂けました。

会場に来れなかったけど読みたいという方いらっしゃいましたらメロンブックス様に委託しておりますのでそちらをご利用ください。

ただ、現在店頭で扱われていないようですのでお手数ですが通販をご利用いただければと思います(在庫移動の申請は行っています)

 

さて、そんな合同ですが時間がなかったりページ数がカツカツだったりした関係で後書きが掲載されておりません。

そんなわけで掲載作品の感想とかちょこちょこ書いて行こうかと思います。

内容にも触れますので未読の方はここまでお戻りください。

お読みになった方、あるいは自分のようにネタバレを読んでも気にならない方のみ先にお進みください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「都合のいい旅路」逢崎らい

 

なげぇよ!!!

というのが最初の感想です。

規定より長くなるとは聞いていて、自分もそれを了承はしたのですが倍の量書いてくるとは思いませんでした。

お話の内容としては走行中の豪華特急の中に突然現れた死体と消えた乗客、ド直球です。

汽車という舞台装置によって読者をサクッと大正時空に引き込んだのは誠に見事。

彼は今回ミステリ初挑戦だったのですが、殺人事件の緊迫感を出しつつ果南のキャラクターを使ってうまく解していたかなと思います。

この辺もそうなんですが、梨子を有能に描写しつつ果南がきちんと探偵役を務めさせるバランス感覚良かったなと思います(書きかけの初稿を見た時はもう少し大人しかった)

 

「棺について」海沢海綿

 

読んだ方は分かると思うのですが、江戸川乱歩です。

しかも明智小五郎が出てこない方の。

本人も合同参加表明をした時から江戸川乱歩やります、と宣言しておりました。

内容は推理小説の原則からは若干外れるのですが、当合同はあくまでミステリ合同ではなく「探偵松浦果南を描く探偵小説合同」なので全然ありです。というか、オマージュ元の作品が狭義での探偵小説ではありません。

鞠莉と果南の会話のリズムが実に心地よいだけに、結末の気持ち悪さがとても際立ちます。

 

「そして果てに明ける」綾部卓悦

 

この合同で一番ロジカル、かつ安心して読める作品です。

一度心を落ち着けて貰えるようど真ん中に配置しました。

当合同の中では唯一ラブライブで既にミステリを書いている方ということで、その本領を発揮して頂いたのではないかと思います。

彼の他作品にも言えるのですが、ロジック重視な人が陥りがちな「キャラクターが疎かになる」という現象がほとんど見られないのが特徴かなと思います。

また、唯一Aqours全員が登場し、その全員を絡めた暗号(作成者の鞠莉は除きますが)を作る辺りにも「この作品でなければ成立しえない」事に拘って作っているのが伺えます。

 

サクリファイス」逆針

 

当合同一番の問題児です。

いや、面白いのですが重すぎてどこに配置するか悩みました。一人で解決しきれず、逢崎氏に相談したぐらいです。

ムラ社会のドロドロとした慣習に地元出身者である果南が部外者として挑むという、どちらかといえば大正というより金田一寄りの作品です。(金田一は完全部外者ですが)

最初に読んだ時梨子のシーンで「梨子が果南を引き継いで終わりか。なかなかいいじゃないか」と思ってスクロールしたら、ルビィのシーンでズドンと来て陰鬱な気持ちで読了しました。

梨子のシーンで終わっていたら当合同のトリはこの作品になっていたでしょう。

事件が起きて探偵がヒントを得ながら謎を解くという推理小説の原則には沿っていないので、当合同がミステリ合同であれば掲載基準を満たさなかったでしょう。

どうやら逢崎氏と多少打ち合わせていたらしく、彼の作品との繋がりがあるのもこの手の顔見知りで作る小規模合同の面白さかなと思います。

なお、実際の内浦村ですが明治22年に五つの村が合併して誕生し、大正の段階で人口が2600人以上という村としてはかなり大きなものであり、作中のように団結して部外者を排除するような事が出来そうなほど小さな村ではありませんでした。逆針さんには構想段階からお伝えしておりますので、彼は分かった上でやってますので突っ込んじゃだめですよ。

 

「隙意の二重創」雪村和哉

 

はい、自身の作品です。

孤島を舞台にしたかったのと、いわゆる視点者が犯人ってのをやりたくて書きました。

自分は何度かミステリを書いたことがあるのですが、プロットというものがどうしても苦手で、頭の中に必要な要素だけ整理して伏線の出し方やシーンは書きながら考えます。

このやり方、書きやすいのですが先が見えないのが欠点です。

結果として、長くなり過ぎました。

仕方がなく、容疑者からアリバイを聞くシーンを省略してなんとかそこそこのページに纏めた次第です。

もう少しライトな感じに終わらせる予定だったのですが、動機が思いのほか重くなってしまい校正やってくれたひとまるさんに若干引かれました。

色々やらかしてますが、この合同に不足気味だった科学捜査の要素を補えましたし、最後のシーンは気に入ってるので満足はしております。(ただしとんでもない誤植をしてます)

 

とまあ、こんな感じでしょうか。

キャラクターについては、やはり果南が主人公ということで三年生組の出演率が高めでした。次点で助手役を務めた梨子、HPTで探偵役を務めたのが大きかったのでしょうか。

その反面、曜の扱いには皆さん苦労されたようです。せめてもう少し普通の軍服っぽいデザインだったら士官候補生とか設定をでっち上げて出したかったのですが……推しの一人だけに、名前も出せなかったのがちょっと残念です。

果南誕で合同誌を出すの巻

皆様あけましておめでとうございます。

昨年出した我がサークルの第一作目の告知をブログに乗せ忘れたという大失態を犯した自分ですが、今年はそのような事がないようやっていきたいと思います。

さて、そんなわけで今日は1月21日開催の僕らのラブライブ新年会2018内で併催される果南誕の告知です。

では、どうぞ

 

時は大正
明治維新以降、西洋の技術と文化を受け入れた大日本帝国は、追いつけ追い越せと日進月歩の日々でございました
そんな目紛るしく変わりゆく時代、帝都と沼津の間を忙しく行き来する一人の若き探偵作家がおりました
筆名を諏訪七日と申しまして、筋は良いが人間としての未成熟さが筆に現れるまだまだ駆け出しの作家でございます

ですが、そんな彼女にはある別の才がございまして――
なに、前置きはこの辺でいい?
失礼いたしました
それでは、語るとしましょうか
探偵作家諏訪七日の作品では決して語られぬ、作家探偵松浦果南の探偵譚を……

 

大正果南探偵小説合同「作家探偵 松浦果南の事件手帖」

f:id:amanedou:20180113165637j:plain

・参加者情報
本文執筆(五十音順・敬称略)
逢崎らい / koiwaslie
綾部卓悦 / 綾部小説館
海沢海綿 / ゐた・せくすありす
逆針 / GROCERY
雪村和哉 / 天嶺堂 / 主催

・表紙
たのひと / 毒とんこつ肉ドレイ

 

仕様:A5版/182ページ

頒布スペース:果南12「天嶺堂」

会場頒布価格:1000円

委託:メロンブックス様

 

というわけで合同誌です!!

参加者五名と小規模ですが、ボリューム満点です。

サンプルはここにベタベタ貼るのもあれですので、メロンブックス様の方からどうぞ。

大正浪漫イラストが公開された直後の僕ラブで「大正果南で探偵物やりたいんだよねー」と言ったら周りから「じゃあ俺も書く」と言われ、気が付いたら合同企画が立ち上がっていました。

 

また、既刊である「波際シャッターガール」(500円)と 参加者でもある「 ゐた・せくすありす」 海沢海綿さんの既刊「水曜日に僕は孵化する」(800円)も頒布しておりますので、よろしくお願いします!

 

また、同日同じ会場内のラブ27「koiwaslie」にて、やはり本合同参加者である逢崎らい氏が主催する小説合同「AFTER CLUB LOVIN' REPORTS」が頒布されます。

自分は渡辺曜担当として参加させて頂いております。

こちらも併せてよろしくお願い致します。

 

 

写真のお話(ミニフォトコン入賞したよ!)

お久しぶりです。
一応は同人サークルのブログなのですが、今回の更新もイベント参加情報ではありません。
予定は決まっているので、次回の更新ではサークル情報を掲載出来るかなと思っております。


さて、先日沼津のつじ写真館さんが開催した第2回ミニフォトコンテストの結果発表がありました。
自分も七月末に伺った時に一枚だけ出していたのですが、なんとその一枚が審査員特別賞に入選しました。
正直、自分の写真に愛着はあれど技術にはあまり自信を持っていなかったので、大変嬉しく感激しております。。
そんなこともあって、ちょっと写真の話をしようかなと思います。

 


カメラを持っていない人に時々「敷居が高そう」だと言われます。
正直、否定はしません。
たしかに新品で一眼レフを買うとなると、それなりのお値段が掛かります。
自分はCanon使いなので他のメーカーさんのは知りませんが、型落ちのエントリーモデルが安いタイミングを狙ってダブルズームキットがようやく五万円台ぐらいじゃないでしょうか?
全く手が届かないほどじゃないけど、多少の覚悟がいる初期投資額です。
ただ、金額ではなく「一眼レフを買ったところで自分なんかにはいい写真が撮れないんじゃ……」という風に敷居を感じてるのであれば、それは気にしなくていいかなと思います。
自分が自前の一眼レフを買ったのは五年ほど前です。
うちは父がテレビ局のカメラマンという事もあり、カメラを意識する機会も多かったのですが、父親に借りたフィルムの一眼を時折持ち出す程度でした。
きっかけは、知り合いのツテで自衛隊富士総合火力演習に行ける事になった事でした。
前述の父や叔父など、うちの家系の男子は悉くミリタリー趣味があり、特に父は今でもよくブルーインパルスを撮りに行っています。
エントリーモデルであるkiss x5を買って、初めて臨んだ総火演は忘れられません。
目の前で砂ぼこりを巻き上げながら飛び立つヘリや次々放たれる火砲の数々、その迫力を写真に収める事にただ興奮しました。
当時は買ったはいいものの、ISO感度やらF値やらがよく分かっておらず「自動でいいだろ」と思い、適当に設定して撮っていました。
それでも、その時に撮ったCH-47チヌークの写真は自分の写真の中では最高に近いもので、未だに同じ被写体を撮っても超える事は出来ていません。

まあ、今見るとシャッター速度を調整してればもっとローターがいい感じに映っていたんじゃないかと思わなくもないですが。

f:id:amanedou:20170901222630j:plain


何が言いたいかというと、よっぽどプロの写真家みたいなものを求めない限り、エントリーモデルでもそれなりのものが撮れます。

カメラの操作法は知っていれば夜景だって星だって撮れます。
もちろん、ちょっした設定の変更やテクニックでより良い物になったりするので、知るに越したことはないのですが、それは慣れてから少しずつ覚えればいいんじゃないかなと思います。

自分ははっきり言って、技術が未熟です。

というより、上手くなってやろうという気概がほとんどありません。

ちょっとコツを知っておいて、自分が好きな被写体を自分が満足出来るレベルで撮れればいいかなと考えています。

それでもまあ、友人に見せて褒めてもらえるぐらいの写真が撮れるのです。

だから、今回のフォトコンの作品を見て「自分もこういうのを撮ってみたい」と思った方がいたら、是非気軽にチャレンジして欲しいと思います。

被写体によっては自分のような一眼レフじゃないと難しいものもありますが、沼津の風景を撮るならミラーレスでもコンデジでも、今ならスマホでだってセンスやタイミング次第で素晴らしい物が撮れます。

それこそ、つじ写真館さんで買った写ルンですで挑戦してみるのも楽しいでしょう。

実は自分も十五年以上ぶりに挑戦しています。まだ撮り切っていないので、うまく撮れているか分からないですが。

なんにせよ、同じような場所でも撮る人次第で色んな姿を見せてくれます。

貴方も自分だけの沼津の風景を切り取って、手元に置いてみませんか?

 

 

あと、せっかくなので、フォトコンに応募した作品についても話そうと思います。

第2回ミニフォトコンテストのテーマは「アツいぜ!沼津!!」でした。

熱い、暑い、厚いなどアツければ何でもよいという幅の広いテーマです。

自分は最初、テーマが広すぎて迷いました。

先程自分が満足出来ればいいとは言いましたが、参加するならある程度入賞を狙う算段で写真を選びたい。

そうしないと、他の参加者に失礼だと思いました。

真っ先に思いついたのは花火や祭り、そして海です。

しかし、自分はこのテーマを聞いた段階では花火の撮影経験がありませんでした。その後で実際に狩野川花火大会で撮影を行いましたが、うまく撮れたのは極少数。それもカメラガチ勢と渡り合えるような代物ではありません。

祭りは単純に撮る時間と体力の余裕が無く断念。ただ、あまり人を撮るのが好きではないので余裕があっても撮っていたかは怪しいです。

海は沼津や内浦を語るうえで欠かせない場所です。やはりこれかと思い過去の作品を見返してみました。

確かに綺麗なのですが、アツいかと言われると微妙。

そもそも、海なんて花火以上に投稿数が多いだろうし、それこそ太刀打ち出来ない。やはり、ここは自分の強みを生かすべきだと考えました。

自分の強み、それは被写体の選定が周りの友人たちと違う事です。

沼津によく一緒に行ったり現地で会ったりしている友人が複数いるのですが、彼らの撮影する写真の傾向はいわゆる「エモい」と言われる写真が多いです。

写真から物語を読み取れたりするような、奥行きがある作品とでも言えばいいでしょうか。

この手の写真は技術以上にセンスが問われるので、最近カメラを始めた逢崎氏なんかにも自分は既に敵いません。

それに対して自分が撮るのは、明確な被写体を決め、その被写体が見せる最高の一瞬を切り取る事に心血を注いでいます。

「この被写体のこの瞬間を見ろ!すごいだろ!」以外一切考えてない写真ですね。

具体例を挙げると、イルカショーのジャンプの瞬間だったり、戦車の砲撃の瞬間だったりです。

f:id:amanedou:20170901225646j:plain

f:id:amanedou:20170901230411j:plain

まあ、こんなのです。

自分がミラーレスではない一眼レフに拘るのも、この手の被写体を追うのに向いてるからです。

そこで思いついたのが、伊豆三津シーパラダイスの動物たちです。

自分は元々水族館が好きで、三津シーは年間パスも持っています。内浦方面に行くたびに通ってはイルカショーでダイナミックな写真を撮ろうと躍起になっています。

ただ、ここでも躓きました。

自分らしい写真で、出来も満足行くものが何枚か撮れたのですが、アツいに該当するかと言われるとやはり微妙でした。

なんとか、夏らしいものが撮れないか。

そう考えながら、奥にある自然飼育場をウロウロしている時でした。

飼育場の岩場でアシカが寝っ転がっていたので、なんとなく観察していました。

しばらく眺めていると、動くのも億劫なのかゴロゴロとだらしなく岩場を転がりながら移動し、海までたどり着いたと思ったら頭だけ突っ込んでそのまま動きを止めてしまいました。

そして「あー、暑いと動物もだらけるんだなぁ」とか言いながら、望遠レンズで出来るだけ寄ってシャッターを切り、写真を確認している時に思いました。

「これって最高に暑そうじゃん!」

f:id:amanedou:20170901231306j:plain

見よ、このだらけきった姿を。

もう、写真見た瞬間タイトルが決まりました。

「暑くて溶けそう」、これしかない!(実際フォトコンでもこのタイトルで出しました)

恐らく応募作品の多くは「熱い」寄りの気合の入った写真だったり、同じ動物でも生命力溢れる写真でじゃないだろうか?あえて毛色の違う脱力系は目立つんじゃないか?そんな読みで応募したわけですが、結果として審査員の一人が気に入ってくれたようで、この読みは間違っていなかったようです。

今回、自分に特別賞をくれた審査員の方は吉本興業の芸人さんだと聞いて、そういう点を気に入ってくれたんじゃないかと思っています。

写真はつじ写真館さんに10月2日まで飾っていただけるようです。

他の受賞作やその他の応募写真もたくさん飾ってらしいので、期間中に沼津に行く方は足を運んでくれたら嬉しいです。

そして、一人でも動物たちの表情に注目してくれる方が増えたならこれに勝る喜びがありません。

最後にフォトコンを開いてくださったつじ写真館の皆様と外部審査員の皆様、お疲れさまでした。

次開催される時も参加したいと思っていますので、その時はまた見てやってください。

 

 

 

 

ちなみに、応募作品を撮影した日は内浦に二泊したその最終日だったのですが、連日肌が赤くなるほどの日差しのキツさで自分も概ねタイトル通りの心境でした。

f:id:amanedou:20170901232605j:plain

f:id:amanedou:20170901233540j:plain

他の連中もこんな感じ。

まだまだ暑い日が多いですが、皆様お体に気を付けて。

たまにはこんな風にだらけるのもいいかもしれません。

それではまた。

 

 

探偵桜内梨子の推理を考える

「HAPPY PARTY TRAIN」収録のドラマパート「怪奇!真夜中のミステリー」で名探偵ぶりを見せた桜内梨子
その推理はどのような経緯で組み立てられたのでしょうか。

はたして彼女は本当に名探偵だったのか、本編から得られる情報をもとに考えていたいと思います。


なお、音声のみの情報しかない関係上推測がかなり混ざるため、厳密に言えば推理ではありませんが、出来る限りそれっぽく梨子の思考を構築してみようと思います。
明記されていない部分を想像して、自分がこのシナリオで推理物を書くならこんな流れにするよというプロットに解説を交えたものだと思ってください。

 HPTをまだ聞いていない方は見ない方がいいよ!

 

 

〇前提

・自分が気付いた証拠や証言などは全て梨子も把握している事とする。

・事件の舞台であるバンガローは実物と同じ構造である事とする。

 

 

〇推理の目的

ドラマパートを聞いた方が見る事を前提としているので事件の説明は省きます。
梨子の目的は「部屋からこっそり抜け出そうとして球に躓いた人物の特定」になります。
ダイヤを除いた他のメンバーは「球を転がしてピンを倒した人物の特定」になります。

同じようですが、目的からして微妙に異なっているのが面白いですね。

 


〇大瀬テント村のバンガローとは?

では、事件の舞台となる大瀬テント村のバンガローについての情報を見てみましょう。
残念ながら現地には行った事がないので公式HPによる情報のみとなりますが、こんな感じです。

・広さは六帖一間+ロフト五帖
・本来の定員は8人
・ロフトとの行き来は梯子に近い傾斜の階段を使用
・トイレの有無は不明

なお、大瀬テント村は基本的に予約不要ですが、バンガローのみは予約制だそうです。
事情を聞いた管理人が貸してくれたのでしょうが、空いていたのは運が良かったですね。
また、近くのダイビングショップにレストランもあるようです。
場合によっては食料を探しに行かなくてもなんとかなったかもしれません。

 


〇容疑者をどう絞り込むか?

大まかなバンガローの状況は分かりました。
ここに重要な情報が含まれています。
バンガローの一階部分の広さは六帖しかありません。
各自の荷物や千歌がボウリングのピンを並べたり、球が転がるスペースがあったと考えると、寝床に使えるのは実質的に四帖~四帖半程度でしょうか。
残りはロフトで寝る事になります。
恐らく、梨子も最初にこの点に着目したと思われます。
ロフトから下に降りるためには急な階段を使います。
明かりがない状態で降りるには危険ですし、結構な音もするでしょう。
ダイヤが二回目に抜け出そうとした時、梨子はまだ起きていて意識がはっきりしています。
階段を降りる音を聞き逃していたとは思えませんので、これよりロフトに寝ていた人物は除外されます。
ただし、これはあくまで梨子のみが行える推理です。
残りのメンバーはドアの前に人が立っていたことを知らず「ピンを倒す事が出来た人物」という条件で犯人を絞り込もうとするため、「二階から物を投げた物に当たった球が転がった」などの可能性も完全には排除しきれないのです。
もちろん、常識的に考えればそんな事をする必要がないので、最終的に誰も名乗りを上げなければ「近くで寝ている人が蹴とばした」辺りで落ち着いていたかもしれません。
ダイヤにとってはこれが理想だったでしょう。

 

〇容疑者の絞り込み(第一段階)

では、一階に寝ていたのは誰か?
残念ながら、本編の音声だけでは完全な配置は分かりませんので推測が多くなりますが、可能な限り検証していこうと思います。
まず、犯人であるダイヤは確実でしょう。
彼女は最初から一人で抜け出す前提で来ています。
わざわざ抜け出すのが困難なロフト部分で寝ていたとは思いえません。
また、寝る時に電気を消したのは彼女です。
バンガローの電気のスイッチがどこにあるかは分かりませんが、普通は入口の付近でしょうから、ロフトに寝ていたと仮定するのは無理があります。
そして、千歌もほぼ確実です。
彼女は梨子を含めて誰にも気づかれずにボーリングのピンを並べています。
梨子が最初勘違いした事からも、千歌が一階の、しかも扉に近い位置に寝ていた可能性が高いと考えます。
次に果南です。
彼女はダイヤがピンを倒したあと、電気を点けています。
これもダイヤ同様スイッチの近くで寝ていたからだと考えるのが妥当でしょう。
わざわざ真っ暗な中ロフトから降りてきてスイッチを操作するとは思えません。
そして、梨子です。
彼女は推理の大詰めの段階で彼女は自らも容疑者に含まれることを認めていますので、一階で寝ていたとみていいでしょう。

以上の四名が確実に容疑者の圏内と入る人物です。
残りは五名ですが、この中でルビィと花丸は確実にシロです。
実際行った人のブログを見ると、大瀬テント村には外灯の類はほぼ存在しません。
カーテンも閉めていたでしょうから、月明りぐらいでは役に立ちません。
ルビィは電気が消えただけで怯えるような子です、真っ暗闇の中でライトも持たずに活動する事は不可能でしょう。
また、花丸はルビィの隣で手を握って寝ています。
もしも彼女が一階で寝ていたとすると、自動的にルビィも一階で寝ていたことになります。
そうなると、上記の容疑者を含めて六名。
六帖の空間に六名が横になり、かつ荷物やボウリングのスペースを確保するのはまず無理でしょう。
これで残りは曜、善子、鞠莉の三名です。
この三名については、残念ながらどこで寝ていたか確認する根拠は見つけられませんでした(もしも聞き逃しが教えてくださると嬉しいです)
一応はこの三名も容疑者に加えて次へ進みましょう。


〇容疑者の絞り込み(第二段階)
第一段階では寝ている位置から花丸、ルビィの二名が容疑者から外れました。
意外と絞り込めませんでしたね。
では、梨子を除いた六名の言動を見て、より絞り込んでみましょう。

・千歌
ピンを並べた張本人である千歌はシロです。
少なくとも、一回目の時にはアリバイがあります。
梨子が千歌の声を聞いて自分が見たのは彼女ではないとすぐに認識した事から考えて、明らかにドアとは違う方向から聞こえてきたのでしょう。
彼女は二回目の時にもピンが倒れると同時に寝ぼけて大声を張り上げています。
もしも彼女が犯人なら声を張り上げるメリットは何もありませんし、実際彼女は自分の寝床で寝ていたわけですから、当然梨子には同じ場所から聞こえたはずです。
そのため、最初の段階で容疑者リストから外れる事になります。

・果南
グレーです。
犯人探しには積極的はなく、確実に一階に寝ていた人物の一人でもあります。
ただ、積極的に彼女を疑う理由も特にありません。

・ダイヤ
当然ながらクロです。
球に躓いたという、梨子の推理の決め手となる発言もしていますし、一回目の時もよく聞いてみると皆が寝ぼけた声で喋る中、一人だけはっきりとした声で話しています。

・曜
グレーです。
犯人探しには積極的ではなく、もしも一階で寝ていたとしたらこの段階では候補に残るでしょう。
ただし、果南同様積極的に疑われる理由はありません。

・善子
シロに近いでしょう。
彼女は犯人探しに積極的です。
疑いを逸らすための偽装とも取れなくもないですが、それにしても率先して犯人探しをする空気を作っているので、梨子は疑わないでしょう。
また、これは完全に想像ですが、ルビィと花丸がロフトで寝ていてたら、彼女はそっちに行く気がします。

・鞠莉
グレーです。
しかし、他の二人と違って彼女は熊の幽霊犯人説などで場を掻き乱しています。
もしかしたら、うやむやにしようとしているのではないかと疑われるかもしれません。


以上により、千歌と善子が候補から外れました。
容疑者ではない人間を排除する、という考え方ではこの辺が限界でしょうか。


〇犯人の特定

さて、容疑者は四名に絞られました。
ここから、犯人ではありえない人間の選定から、梨子は犯人を特定に思考を切り替えます。
そう考えると、当然ながら真っ先に疑うべきはダイヤです。
では、彼女がなぜ犯人と推理出来るか?
推理段階で自分が見つけられた根拠は以下の三点。

・犯人探しを露骨に避けている
・一回目の時に一人だけ意識がはっきりしていた(と思われる)
・見ていた梨子と犯人しか知りえない「ボウリングの球に躓いた」という発言をしている

特に最後は決定的で、これがなければ本編でも梨子は告発に踏み切らなかったかもしれません。


桜内梨子の追求

ついに犯人はダイヤだと確証を得て告発した梨子。
しかし、本当にこの状況証拠だけでダイヤを追い込むことが出来るのでしょうか?
ここではダイヤが言い逃れる可能性を検証したいと思います。

 

先に上げた三つの根拠ですが、「犯人探しを避けている」と「意識がはっきりしていた」に関しては大した問題ではありません。
それぞれ「疲れているから早く寝たい」「あなたにそう聞こえただけ」と言えばそれを否定する材料が手元にない以上、これ以上の追及が出来ません。
梨子はこれが分かっていて省略したのかもしれません。
やはり最後の砦は本編でも追及に使われた「躓いた」という証言についてです。
ですが、これも盤石とは言えません。
梨子が挙げた「誰かが球を転がした」という可能性は完全には排除しきれませんが、普通に考えればありえないでしょう。
真夜中に暗闇の中を仲間が寝ている横でこっそり球を転がすという光景はあまりに不自然です。
もしダイヤが動揺せずに「普通に考えれば足元が見えなくて躓いたんだろうと、そう思っただけですわ」と言えば、果たして梨子は反撃出来たでしょうか?

 

しかし、梨子にはもう一つの切り札がありました。
それが「足に残るぶつけた跡」です。
本編では結局のところ、跡が残っているか明確な描写はありませんでした。
ところで、事件発生時の部分を聞きなおして頂きたいのですが、件の球が転がっている時間はおおよそ7~8秒と結構な長さです。
最初の方でお話ししたように、バンガローはそこまで広くはなく、どんなに広くスペースを取ったとしても球が転がった距離は畳二帖を縦に並べたぐらいが限界でしょう。
調べてみると、一般的な畳の縦の長さは1820mm、二枚だと3640mmです。
仮に端から向かい側の壁まで転がる時間を7秒として計算しても秒速52㎝、時速1872mとかなり遅いです。
ドアの幅を計算に入れていないので、実際はこれより遅いはずです。
どこをぶつけたかにもよりますが、はたして確実に跡が残ると言い切れるほどの強さだったか疑問が残ります。

こっそりと忍び歩きをしていたでしょうし、勢いよくぶつけようがないでしょう。

本編では足を痛めているようでしたので、踝辺りにクリティカルヒットしたのでしょうか。


以上のように、考えてみると言い逃れが可能な状況証拠や存在するかわからない物的証拠ぐらいしか梨子の手札はありません。
もしも自分が梨子の立場なら、この場での追及は躊躇うでしょう。
それでもなお、梨子が行けると踏んで全員の前で追及したのはなぜでしょうか?

これは、梨子がダイヤの性格を熟知していたからだと思われます。
アニメの九話でも梨子はダイヤの不審な行動を指摘して、三年生の過去について聞き出すことに成功しています。
状況証拠を並べ立て、強い口調で追及すれば決定的な証拠がなくても白状するであろうという見込みが梨子にはあったのでしょう。
また、足の跡についてですが、これははったりじゃないかと自分は考えています。
少なくとも、確実に跡が残っているとは考えていなかったと思います。
梨子が足を見せてくださいと言っているので、ダイヤの足は外見からは判別出来ずわざわざ見せないと見えないようになっていたのでしょう。
靴下か何かを履いていたと推測出来ますが、そうするとダイヤは自分でも足に跡が残っているか確認するタイミングはなかったと思われます。
足の痛みを我慢しながら、なんとか犯人を特定するという流れを断ち切ろうとした。
そして、その時に梨子はダイヤが痛めた足を庇っている事に気付いたのではないでしょうか?
ダイヤの「躓いた」発言が出た段階ですぐに疑っていたならダイヤを重点的に観察することは出来たので、可能性は十分にあります。
ダイヤの性格から考えて、体に物的証拠が残っているはずだから見せろと言われて、素直に応じない事は分かっていたでしょう。
それを読んだうえで、架空の物的証拠が確実に存在するというはったりをダイヤに信じ込ませたのではないでしょうか。
これが犯罪捜査なら仮に自白したとしても、結局は物的証拠が必要になるのでこの手段は使えません。
ですが、これは犯罪捜査ではないので、それが明示される必要はないのです。
「何もやましい事がなければ見せられるはず。頑なに拒否しているってことはやはり犯人はダイヤさんなんじゃ……」
周りはこう思わせられれば十分です。。
その空気に耐え切れず白状する、というのが梨子の本来の筋書きだったのではないでしょうか。

結果としては、そうなるよりも早く自爆しましたが。


〇結論

桜内梨子は探偵役に相応しい観察眼を持って犯人を特定し、最後ははったりを交えながら犯人を精神的に追い詰めて自白させました。
犯罪捜査のような世界で通用するかはともかく、日常ミステリの探偵役としては十分な能力を持った子なのではないでしょうか。

 

 

 

長い、この間書いた掌編よりも長いです。

しかし、梨子は声質もあったか、思っていた以上に探偵役をやらせると様になりますね。いつか自分も彼女を探偵役に短編を一本書いてみたいなと思います。

HAPPY PARTY TRAINの進む先

koiwaslie.hatenablog.com

koiwaslieの逢崎氏がHPTについて色々語ってくれているので、自分も少しだけ。

とはいえ、自分は彼のように深い事書けないし感じ取れないので感想文だと思ってください。

 

さて、Aqours3rdシングル「HAPPY PARTY TRAIN」ですが、自分も繰り返し再生しています。

仕事柄一人で車を運転している時間が長いので、歌詞カードを見ずとも大体覚えました。

しかし、実際口ずさんでみると、無意識のうちに二番ばかりを歌ってしまいます。

推しである曜ちゃんやルビィちゃんのソロパートがあるから、というのも間違いではないのですが、恐らくは逢崎氏と同じように一番心に響いた歌詞がそこにあるからです。

自分が注目しているのは「レールはどこまでつながるか まだまだわからないね」の部分です。

「つづいているか」ではなく、「つながるか」というのは非常に印象的です。

そして、その部分の振り付けはメンバーが両手を横に広げて一列に並びます。

誰かが敷いたレールの上を走るのではなく自らが進路に向かってレールを敷いていく、それをどこまで繋げる事が出来るかは分からないけど、力の及ぶ限りそれを伸ばして走って行きたい。

そんな願いがこの歌詞には込められているのではないかと思います。

ゼロからイチへと進んだAqoursですが、この「HAPPY PARTY TRAIN」を皮切りに、NextStepProjectが動き始めました。2ndライブが行われ、アニメ2期も決まりました。

そう、彼女たちは少なくともイチのさらに先までレールを伸ばし、進み始めました。

彼女たちがこれからどこまでレールを繋げる事が出来るかは自分にも分かりませんが、彼女たちが走って行く姿をずっと見ていたい。

そんな気持ちを持って、週末は沼津まで足を伸ばしたいと思います。(意訳:沼ラブ行くよ)

 

ところで、まったく関係ないですが、二つ前の記事でご紹介した自分も参加しているTRPGのリプレイがTRPG専門の通販ショップ「こかげ書店」様で委託を開始したようです。

こちらもよろしくお願いします。

【春コミ22新刊】インセインリプレイ&シナリオ『La Passione』 |TRPG通販サイトのこかげ書店

久しぶりに作品書いたよ

www.pixiv.net

ピクシブの方に作品を一本上げました。

ラブライブサンシャインの黒澤ルビィちゃんの掌編です。

昨年十月に出会って以来、この作品で何か書きたいと思っていましたが、先日知人とSkypeで話している時に思いついた「二年生に進級して後輩からのプレッシャーに悩むルビィちゃん」で書けるんじゃないかと思い、書いてみました。

昨年の夏コミ以来の作品執筆なので半分リハビリみたいなものですが、お時間ある時にお読みいただければ幸い。