天嶺堂

同人小説サークル「天嶺堂」のブログです。

写真のお話(ミニフォトコン入賞したよ!)

お久しぶりです。
一応は同人サークルのブログなのですが、今回の更新もイベント参加情報ではありません。
予定は決まっているので、次回の更新ではサークル情報を掲載出来るかなと思っております。


さて、先日沼津のつじ写真館さんが開催した第2回ミニフォトコンテストの結果発表がありました。
自分も七月末に伺った時に一枚だけ出していたのですが、なんとその一枚が審査員特別賞に入選しました。
正直、自分の写真に愛着はあれど技術にはあまり自信を持っていなかったので、大変嬉しく感激しております。。
そんなこともあって、ちょっと写真の話をしようかなと思います。

 


カメラを持っていない人に時々「敷居が高そう」だと言われます。
正直、否定はしません。
たしかに新品で一眼レフを買うとなると、それなりのお値段が掛かります。
自分はCanon使いなので他のメーカーさんのは知りませんが、型落ちのエントリーモデルが安いタイミングを狙ってダブルズームキットがようやく五万円台ぐらいじゃないでしょうか?
全く手が届かないほどじゃないけど、多少の覚悟がいる初期投資額です。
ただ、金額ではなく「一眼レフを買ったところで自分なんかにはいい写真が撮れないんじゃ……」という風に敷居を感じてるのであれば、それは気にしなくていいかなと思います。
自分が自前の一眼レフを買ったのは五年ほど前です。
うちは父がテレビ局のカメラマンという事もあり、カメラを意識する機会も多かったのですが、父親に借りたフィルムの一眼を時折持ち出す程度でした。
きっかけは、知り合いのツテで自衛隊富士総合火力演習に行ける事になった事でした。
前述の父や叔父など、うちの家系の男子は悉くミリタリー趣味があり、特に父は今でもよくブルーインパルスを撮りに行っています。
エントリーモデルであるkiss x5を買って、初めて臨んだ総火演は忘れられません。
目の前で砂ぼこりを巻き上げながら飛び立つヘリや次々放たれる火砲の数々、その迫力を写真に収める事にただ興奮しました。
当時は買ったはいいものの、ISO感度やらF値やらがよく分かっておらず「自動でいいだろ」と思い、適当に設定して撮っていました。
それでも、その時に撮ったCH-47チヌークの写真は自分の写真の中では最高に近いもので、未だに同じ被写体を撮っても超える事は出来ていません。

まあ、今見るとシャッター速度を調整してればもっとローターがいい感じに映っていたんじゃないかと思わなくもないですが。

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何が言いたいかというと、よっぽどプロの写真家みたいなものを求めない限り、エントリーモデルでもそれなりのものが撮れます。

カメラの操作法は知っていれば夜景だって星だって撮れます。
もちろん、ちょっした設定の変更やテクニックでより良い物になったりするので、知るに越したことはないのですが、それは慣れてから少しずつ覚えればいいんじゃないかなと思います。

自分ははっきり言って、技術が未熟です。

というより、上手くなってやろうという気概がほとんどありません。

ちょっとコツを知っておいて、自分が好きな被写体を自分が満足出来るレベルで撮れればいいかなと考えています。

それでもまあ、友人に見せて褒めてもらえるぐらいの写真が撮れるのです。

だから、今回のフォトコンの作品を見て「自分もこういうのを撮ってみたい」と思った方がいたら、是非気軽にチャレンジして欲しいと思います。

被写体によっては自分のような一眼レフじゃないと難しいものもありますが、沼津の風景を撮るならミラーレスでもコンデジでも、今ならスマホでだってセンスやタイミング次第で素晴らしい物が撮れます。

それこそ、つじ写真館さんで買った写ルンですで挑戦してみるのも楽しいでしょう。

実は自分も十五年以上ぶりに挑戦しています。まだ撮り切っていないので、うまく撮れているか分からないですが。

なんにせよ、同じような場所でも撮る人次第で色んな姿を見せてくれます。

貴方も自分だけの沼津の風景を切り取って、手元に置いてみませんか?

 

 

あと、せっかくなので、フォトコンに応募した作品についても話そうと思います。

第2回ミニフォトコンテストのテーマは「アツいぜ!沼津!!」でした。

熱い、暑い、厚いなどアツければ何でもよいという幅の広いテーマです。

自分は最初、テーマが広すぎて迷いました。

先程自分が満足出来ればいいとは言いましたが、参加するならある程度入賞を狙う算段で写真を選びたい。

そうしないと、他の参加者に失礼だと思いました。

真っ先に思いついたのは花火や祭り、そして海です。

しかし、自分はこのテーマを聞いた段階では花火の撮影経験がありませんでした。その後で実際に狩野川花火大会で撮影を行いましたが、うまく撮れたのは極少数。それもカメラガチ勢と渡り合えるような代物ではありません。

祭りは単純に撮る時間と体力の余裕が無く断念。ただ、あまり人を撮るのが好きではないので余裕があっても撮っていたかは怪しいです。

海は沼津や内浦を語るうえで欠かせない場所です。やはりこれかと思い過去の作品を見返してみました。

確かに綺麗なのですが、アツいかと言われると微妙。

そもそも、海なんて花火以上に投稿数が多いだろうし、それこそ太刀打ち出来ない。やはり、ここは自分の強みを生かすべきだと考えました。

自分の強み、それは被写体の選定が周りの友人たちと違う事です。

沼津によく一緒に行ったり現地で会ったりしている友人が複数いるのですが、彼らの撮影する写真の傾向はいわゆる「エモい」と言われる写真が多いです。

写真から物語を読み取れたりするような、奥行きがある作品とでも言えばいいでしょうか。

この手の写真は技術以上にセンスが問われるので、最近カメラを始めた逢崎氏なんかにも自分は既に敵いません。

それに対して自分が撮るのは、明確な被写体を決め、その被写体が見せる最高の一瞬を切り取る事に心血を注いでいます。

「この被写体のこの瞬間を見ろ!すごいだろ!」以外一切考えてない写真ですね。

具体例を挙げると、イルカショーのジャンプの瞬間だったり、戦車の砲撃の瞬間だったりです。

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まあ、こんなのです。

自分がミラーレスではない一眼レフに拘るのも、この手の被写体を追うのに向いてるからです。

そこで思いついたのが、伊豆三津シーパラダイスの動物たちです。

自分は元々水族館が好きで、三津シーは年間パスも持っています。内浦方面に行くたびに通ってはイルカショーでダイナミックな写真を撮ろうと躍起になっています。

ただ、ここでも躓きました。

自分らしい写真で、出来も満足行くものが何枚か撮れたのですが、アツいに該当するかと言われるとやはり微妙でした。

なんとか、夏らしいものが撮れないか。

そう考えながら、奥にある自然飼育場をウロウロしている時でした。

飼育場の岩場でアシカが寝っ転がっていたので、なんとなく観察していました。

しばらく眺めていると、動くのも億劫なのかゴロゴロとだらしなく岩場を転がりながら移動し、海までたどり着いたと思ったら頭だけ突っ込んでそのまま動きを止めてしまいました。

そして「あー、暑いと動物もだらけるんだなぁ」とか言いながら、望遠レンズで出来るだけ寄ってシャッターを切り、写真を確認している時に思いました。

「これって最高に暑そうじゃん!」

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見よ、このだらけきった姿を。

もう、写真見た瞬間タイトルが決まりました。

「暑くて溶けそう」、これしかない!(実際フォトコンでもこのタイトルで出しました)

恐らく応募作品の多くは「熱い」寄りの気合の入った写真だったり、同じ動物でも生命力溢れる写真でじゃないだろうか?あえて毛色の違う脱力系は目立つんじゃないか?そんな読みで応募したわけですが、結果として審査員の一人が気に入ってくれたようで、この読みは間違っていなかったようです。

今回、自分に特別賞をくれた審査員の方は吉本興業の芸人さんだと聞いて、そういう点を気に入ってくれたんじゃないかと思っています。

写真はつじ写真館さんに10月2日まで飾っていただけるようです。

他の受賞作やその他の応募写真もたくさん飾ってらしいので、期間中に沼津に行く方は足を運んでくれたら嬉しいです。

そして、一人でも動物たちの表情に注目してくれる方が増えたならこれに勝る喜びがありません。

最後にフォトコンを開いてくださったつじ写真館の皆様と外部審査員の皆様、お疲れさまでした。

次開催される時も参加したいと思っていますので、その時はまた見てやってください。

 

 

 

 

ちなみに、応募作品を撮影した日は内浦に二泊したその最終日だったのですが、連日肌が赤くなるほどの日差しのキツさで自分も概ねタイトル通りの心境でした。

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他の連中もこんな感じ。

まだまだ暑い日が多いですが、皆様お体に気を付けて。

たまにはこんな風にだらけるのもいいかもしれません。

それではまた。